ありゃ〜こりゃった

ある時は。・゚・(ノД`)・゚・。,そしてある時はε=ヾ( ´Д`)ノ゙ ゚ ゚

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あの時のままで

その他 2006/0827 Sun 03:43:35
しばらくお互いに無言の状態が続きました。

正確には由衣ちゃんは空き時間には本を読んでいて、
一方でありゃりゃは本当に由衣ちゃんなのかどうか確信が持てぬまま
時間だけが過ぎていきました。

授業初日ということもあり、周囲の人もあまり会話をしている姿は見られませんでした。
最初に、予め渡されていたプリントの回収が始まりました。
ありゃりゃはその時さり気無く隣に座る女の子のプリントに書いてある名前を確認しました。
そこに書いてあった文字は「由衣」でした。

(間違いない……由衣ちゃんだ……)

ここから、ありゃりゃの中の人たちがどうやって声をかけるかの作戦会議を始めました。

ありゃりゃA(以下A)  「普通に『久しぶり〜?』でいいんじゃない?」
ありゃりゃB(以下B)  「え〜、でも覚えてるかどうか怪しくない?」
ありゃりゃC(以下C)  「そうだよ。彼女と直接喋った事無いじゃん」
A  「でもこのままずっとチラ見繰り返すだけかよ?」
B  「でも彼女真剣に本読んでるし、邪魔するの悪いんじゃ……」
C  「分かった。じゃぁ彼女が本を読むの止めたら声かければいいんじゃん?
   『久しぶり、覚えてる?』って」
A&B  「それだ!」

いたって普通の結論に辿り着いた訳ですが、ありゃりゃは内心非常に緊張していました。
忘れられていたらどうしようと。

そんな不安に駆られている最中、突如何か思い立ったように由衣ちゃんは読んでいた本を
勢い良く閉じました。


「あの、去年もいましたよね?」

予想外の質問にありゃりゃは一瞬にして頭が真っ白になり、
「あ、うん」
と短く返事をするので精一杯でした。

「あまり会話しなかったから覚えてもらってると思いませんでした」
「そんなことないよ〜。あ、あとタメ語でいいよ」

彼女はありゃりゃよりも一歳年下なので気にして敬語を使っていました。
その後は去年から年明けの話で途切れることなく、
自然と会話が進みました。



数日後、由衣ちゃんが授業を休みました。
(風邪かな……)
勝手に予想し、勝手に心配しながらその次の日授業を受けていると、
3限辺りに由衣ちゃんが姿を見せました。

「今日は寝坊しちゃった」

その時の、「やってしまった」的な笑顔にありゃりゃは一日中やられていました。
あくまでありゃりゃの個人的な感想ですが、あの時の由衣ちゃんの笑顔は
かの有名なMAIKOさんの「ぐへへ」を遥かに凌ぐ破壊力でした。
繰り返しますが、あくまでありゃりゃの個人的な感想です。



「風邪?」
「うん、昨日はちょっと体調崩しちゃって……」
「もう大丈夫なの?」
「うん」
「長引かなくて良かったね」
「あのね、悪いんだけど昨日と今日の……」
「あ、ノート?」
「うん、コピーしてすぐ返すから貸してもらえる?」
「あ、持って帰っていいよ。ちょっと重いけど……」
「いいの?」
「うん。あ、何か分からないことあったらメールかなんかで聞いてね〜。
って携帯知らないか……。教えとくね」

由衣ちゃんの携帯には赤外線機能がついていなかったので、
短かったありゃりゃの方のアドレスを由衣ちゃんが打ち込みました。
「後でメールするね」
「それじゃね〜」


その日の夕方、ゲームセンターで気分転換をしていると
由衣ちゃんから「メールでは初めまして」という内容のメールが届きました。


ある事件が起こったのはその1週間後、GWの頃でした。